ディスコをバフェット流に分析してみた(1)

5月第4週の木曜日、いかがお過ごしでしょうか。

今日は、たまご料理の日だそうです。なんでも「たま(0)ご(5)」と「ニワトリ(2)ニワトリ(2)」の語呂合わせから制定されたそうです。

さて、本日は、”バフェットの銘柄選択術”で学んだ分析方法を使って、企業分析を実践してみます。本日は、ディスコ(銘柄コード:6146、以下同社と呼びます)です。同社は、プライム市場に上場しています。

企業分析パート

Q1.その企業は消費者独占力を持っているか

同社は、同社および連結子会社22社、関連会社2社から構成されています。主に、半導体製造装置(精密加工装置)、精密加工ツールの製造・販売、それらに附帯する保守サービスを実施しています。

下記のバフェットの判定基準にそって判断します。

Q.採算を度外視したとして、同社と同程度の競争力のある企業を作れるか?

A.同業他社がいくつかあるので、同等の企業を作れないと断定することはできません。

Q.同社の製品の品質、ユニークさはお客が購入する最大の決め手となっているか?

A.ある程度、”はい”とは言えそうです。同社の製品の特徴は、高度なKiru・Kezuru・Migaku技術に裏打ちされ製品、消耗品、両者を組み合わせたアプリケーション技術を駆使して、顧客の問題解決を実施するところが特徴的です。例えば、同社では顧客に対して、無償の加工実験(テストカット)を実施しています。

Q2.その企業の事業内容を理解しているか?

一言で説明するのが難しいので、ChatGPTに同社の事業内容をビジネスキャンバスでまとめてもらいました。その後、有価証券報告書、統合報告書等をチェックして、修正したのが下記のポイントです。

顧客セグメント(Customer Segments)

  • 半導体メーカー(主な用途は、半導体シリコンウェーハ加工等)
  • 電子部品メーカー

2.価値提案(Value Propositions)

  • 高精度な切断・研削・研磨装置による高歩留まりの実現
  • 装置と消耗品(ダイヤモンド砥石など)の一体提供による顧客の加工課題の解決
  • 高品質なKiru・Kezuru・Migaku技術
    • 品質システムISO09001, 09002を取得
    • 髪の毛の断面を35分割できるほどの加工技術

3.チャネル(Channels)

  • 子会社(アメリカ、シンガポール、ドイツ、中国、台湾、韓国、日本)
  • 展示会(SEMICON等)
  • 顧客と現場で一緒に問題解決するアプリケーションラボ(仙台、大阪、熊本、アメリカ、ドイツ、シンガポール、上海)

4.顧客との関係(Customer Relationships)

  • 精密加工装置の販売
  • テストカットサポート
  • 部品のリペアや製品のトラブルシューティング等のアフターサービス

5.収益の流れ(Revenue Streams)

  • 精密加工装置、精密加工ツール(砥石)、その他の販売
  • 有償加工サポート

6.主要リソース(Key Resources)

  • 人材:4,886名(2024年3月末時点)
  • 技術:技術に特化し、顧客と一緒に加工の課題を解決するエンジニア

7.主要活動(Key Activities)

  • レーザー技術やシリコン以外の素材加工に関する研究開発
  • アプリケーションラボでの課題解決顧客のニーズを活かした新製品開発

8.主要パートナー(Key Partnerships)

  • 不明

9.コスト構造(Cost Structure)

  • 研究開発費(273億円、出所:2024年3月有価証券報告書)
  • 人件費(総合職の最初の等級1の平均年間給与が1100万以上、出所:2024年3月有価証券報告書)

Q3.その企業の製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?

20年後の半導体の需要と供給は、予想しにくいので、リスクはあります。しかし、たとえ量子コンピュータでも半導体を使用する限り、ディスコの切断・研磨は不可避の工程です。そのため、陳腐化しにくいです。そのため、答えは、”はい”が該当します。

Q4.その企業はコングロマリットか?

有価証券報告書では、同社の事業は、精密加工システム事業の1つの単一セグメントでした。そのため、回答は”いいえ”です。

企業分析パートのQ4までは、以上です。いかがでしたでしょうか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今日も良い一日をお過ごしください!

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