丸紅をバフェット流に分析してみた(1)

週中の木曜日、いかがお過ごしでしょうか。

今日は、100の日だそうです。一般社団法人人生100年時代協議会が制定しました。なんでも4月10日が1月1日から数えて100日目にあたるとのことでした。今年も残り後265日しかないことを考えると、少し焦ります笑。

さて、本日は、”バフェットの銘柄選択術”で学んだ分析方法を使って、企業分析を実践してみます。本日は、丸紅(銘柄コード:8002、以下同社と呼びます)です。バフェットは2020年に5大商社(三井物産、三菱商事、丸紅、住友商事、伊藤忠商事)の株式をそれぞれ7~8%程度購入しています。また、3月17日には、それぞれ9%程度の株式を追加購入しました。

企業分析パート

Q1.その企業は消費者独占力を持っているか

同社は、金属、食料、電力、金融・リース・不動産、アグリ事業、航空・船舶、建機・産機・モビリティ、ライフスタイル、情報ソリューション、フォレストプロダクツ、化学品、エネルギー、インフラプロジェクト、次世代事業開発、次世代コーポレートディベロップメントの分野において、トレーディング(仲介業)と事業投資(他社の株式の取得)を行う総合商社です。

下記のバフェットの判定基準にそって判断します。

Q.採算を度外視したとして、同社と同程度の競争力のある企業を作れるか?

A.同業他社が複数あるので、同等の企業を作れないと断定することはできません。しかし、130拠点での事業展開を考慮すると、新規参入企業を作るのは非常に困難です。

Q.同社の製品の品質、ユニークさはお客が購入する最大の決め手となっているか?

A.他にも同様の製品やサービスを提供する会社があるので、”はい”とは言えません。しかし、金属資源だけではなく、非資源事業に力を入れているのが特徴的です。特に食料事業では、コーヒー生豆の対日輸入シェア約3割です。そのため、様々な事業を持つコングロマリットとしてのユニークさがあります。

Q2.その企業の事業内容を理解しているか?

一言で説明するのが難しいので、ChatGPTに同社の事業内容をビジネスキャンバスでまとめてもらいました。その後、有価証券報告書、統合報告書等をチェックして、修正したのが下記の図です。

顧客セグメント

・金属、食料、電力、金融・リース・不動産等の分野で多岐にわたる顧客

・資源だけではなく、非資源(食料等)の顧客も多い

価値提案

・”正・新・知”の経営理念と”できないことはみんなでやろう”の在り姿で経済、環境・社会価値を創造

チャネル

・連結対象490社での企画、営業活動

顧客との関係

・国内外に広がる多数の顧客(例:チリの銅鉱山事業等)

・アメリカにおける70年のビジネス実績

収益の流れ

・過去3年間の基礎収益の比率は、金属(36.7%)、食料第一・食料第二(16.2%)、金融・リース・不動産(8%)、他(2024年度有価証券報告書, p153)

主要活動

・グローバルなネットワーク、専門知識、資本力

主要リソース

・連結従業員数:約50,000人の人的資本

・連結総資産8.9兆円の財務資本

パートナー

・各業界の企業など、多様なパートナーと協力(例:アントファガスタ社(英国、銅事業)、Rangers Valley(豪州、牛肉肥育)等)

・顧客を含めた取引先の特定投資株式の保有が特徴的(約52社程度)

コスト構造

・原価率が約85~97%、販管費率は2~9%程度

・連結対象会社の黒字化率92%

Q3.その企業の製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?

金属などの資源を扱うビジネスだけではなく、今後成長が見込めそうな食料等の分野にも力を入れています。答えは、”はい”が該当します。

Q4.その企業はコングロマリットか?

有価証券報告書では、同社の事業は、金属、食料第一、食料第二、電力、金融・リース・不動産、アグリ事業、航空・船舶、建機・産機・モビリティ、ライフスタイル、情報ソリューション、フォレストプロダクツ、化学品、エネルギー、インフラプロジェクト、次世代事業開発、次世代コーポレートディベロップメントの16分野のセグメントでした。傘下の490社の連結子会社は、上記の事業のいずれかの事業に属しています。そのため、回答は”はい”です。

企業分析パートのQ4までは、以上です。いかがでしたでしょうか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今日も良い一日をお過ごしください!

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