週末の日曜日、いかがお過ごしでしょうか。
さて、今日は、決闘の日だそうです。なんでも1612年、宮本武蔵と佐々木小次郎が巌流島で決闘した日だそうです。宮本武蔵は、この後、有名な兵法書”五輪の書”を書いています。
さて、本日は、”バフェットの銘柄選択術”で学んだ分析方法を使って、企業分析を実践してみます。本日は、丸紅(銘柄コード:8002、以下同社と呼びます)です。バフェットは2020年に5大商社(三井物産、三菱商事、丸紅、住友商事、伊藤忠商事)の株式をそれぞれ7~8%程度購入しています。また、3月17日には、それぞれ9%程度の株式を追加購入しました。
分析に入る前に、バフェットの銘柄選択術の13項目を軽く要約します。13項目は企業分析と株価分析の2つのパートに分かれています。13項目すべて確認するのではなく、質問に対して”いいえ”の項目があった時点で分析を止めて、他のもっとよい企業を分析することが推奨されています。もし、13項目の具体的な内容を知りたい方は、ぜひ以前の記事(https://ted-lifeblog.com/books_buffet_check_13/)をご一読ください。また、分析はあくまで私見ですので、投資される際は自己責任でお願いいたします。
企業分析パート
Q5. その企業の1株あたりの利益(EPS)は、安定成長しているか?
過去の10年間のEPS(円)、ROE(%)は下記の通り(同社2013~2023年の有価証券報告書から作成)。EPSは、-133.77円から317.6円までの範囲で動いています。2020年には大幅な赤字でした。しかし、2021年以降のEPSは、順調に成長しています。そのため、回答は一応”はい”とします。
年 EPS($) ROE(%)
2013 74.88 11.32
2014 121.5 15.25
2015 60.85 6.95
2016 35.88 4.73
2017 89.52 9.23
2018 121.74 11.93
2019 133.05 11.67
2020 -133.77 0
2021 128.58 12.3
2022 244.06 18.92
2023 317.6 18.87
10年間の平均 108.54円 11.0% 2020年は赤字のためROEは0として計算
年平均成長率(%) 15.55% 5.24%
Q6.その企業は安定的に高い株主資本利益率(ROE)を上げているのか?
同社の10年間の平均ROEは、11.0%(Q5参照)でした。10年前に比べて、直近のROEは、7-8%程度伸びています。しかし、目安である平均ROE15%以上をクリアしていません。ただし、バフェットが購入済なので、回答は一旦”はい”として、分析を進めます。
Q7.その企業は、強固な財務基盤を有しているか?
2023年の長期負債を当期純利益で割ると、1兆0180億/3390億円 = 約3となる。これは、長期負債を経常利益で返済するには約3年かかります。他の商社を比較しても少し多い数字です。一旦は保留とします。
Q8.その企業は自社株買いに積極的か?
2023年2月20日付で自己株式の消却を行い、発行済株式総数が19,816,900株減少しております。よって、回答は”はい”です。
Q9.その企業の製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
同社の製品の10年前と現在の価格情報がなかったので、調べられませんでした。そのため、回答は保留とします。
Q9-1.建物や設備の更新に大きな投資が必要か?
少なくても2018年から2023年にかけて、932億~1241億程度の設備投資をしています。2023年は1043億でした。その用途は、フォレストプロダクツの製紙設備、パルプ製造工場、食料第二事業の本社工場等でした。
Q9-2.研究開発費に大きな投資が必要か?
有価証券報告書によると、2023年の研究・開発活動の表記は特になしでした。そのため、回答は、”いいえ”です。
企業分析パートは、以上です。いかがでしたでしょうか?
数字を見ていくと、消費者独占企業としては、純利益に比べて長期借入金が多いこと、平均ROEが15%を超えていない点が、少し気がかりです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今日も良い一日をお過ごしください!
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