皆さん、こんばんは。週初めの月曜日、いかがお過ごしでしょうか。
今日は、桃の節句でいわゆるひな祭りの日ですが、全国的には、雪が降るなど寒い一日になりました。気温の差が激しいので体調を崩されぬよう、ご注意くださいませ。
さて、本日は、ハワード・マークス(Howard Stanley Marks)の著書『投資で一番大切な20の教え 賢い投資家になるための隠れた常識』(2012年, 日本経済新聞社)を解説します。ハワード・マークスは、シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスで経営学修士 (MBA) を取得しました。その後、運用資産残高が約800億ドル(約6.2兆円)のオークツリー・キャピタル・マネジメント共同創業者兼会長となりました。
マークスは、投資で大切なポイントを20個にまとめています。主に、リターンをいかに伸ばすかではなく、リスクをいかに限定するかを多く語っています。また、バリュー投資を進めており、バフェットと似た考え方を持っています。バフェットも本書を気に入り、バークシャー・ハサウェイの株主総会で本書を配布したそうです。
本書のポイント:投資で一番大切な20の教え
20の教え全てではなく、主だった3つのポイントに絞って紹介します。
✅ 二次的思考をめぐらす
一次的思考とは、単純で誰でも考えつくことです。例えば、”良い企業や有名な企業だから、株を買おう”などの単純な考え方です。一方、二次的思考とは、その企業や資産の現在の価格は、アナリストのコンセンサスや自分の見通しと合っているか等といくつかの複合的な視点から考えることす。具体的には、”みんなは良い企業だと言っているけど、実際はそうではない。企業の本質的な価値に比べて価格が高いので、買うのはやめよう”などの考え方が挙げられます。
✅ サイクルに注意を向ける
”ほとんどの物事にはサイクルがあること”(原則1)、”利益や損失を生むチャンスは、周囲の者が原則1を忘れたときに起きる”(原則2)を紹介しています。例えば、経済の好景気から不景気への循環などが該当します。特に、好景気に突入→お金を貸す金融機関が繁盛し、貸出が増える→相場の参加者は、融資や投資のリスクが低下したように感じる→参加者のリスク回避志向が弱まる→金融機関が更に資金を貸し出す→金融機関が競合との競争に勝つため、貸出金利の引き下げ・与信基準の緩和・新しい取引先への貸出・担保を含む契約条件の緩和を行うなどのサイクルがあります。
✅ 全ての極意をまとめて実践する
企業の本質的価値(例:現金、有形資産の価値、企業またはその資産が現金を生み出す能力、現金が今後も増える要因)を把握し、価格と比較することが大切です。また、価格は、市場のサイクルや投資家の心理的なサイクル(楽観的な見通しまたは悲観的な見通し)によって、変動します。そのため、リターンではなく、予想通りにならなかった場合でも結果を許容できるようリスクをコントロールすることです。例えば、信用売買などのリバレッジを避ける、分散投資をするなどです。また、マクロ経済や市場が将来どの方向に動くのかを100%当てることは難しいので、1つのシナリオに賭けるのではなく、複数のシナリオを想定して全体として合っている投資家が優れているとしています。
実際にどう活かすべきか?
本書を読んで、バリュー投資を始めようと思ったら、具体的に以下のようなアクションを取るのが良さそうです。
✔ 企業の本質的な価値の算定方法を調べる
企業の本質的価値の算定には、いくつか方法があります。例えば、バフェットの算定方法や税引後営業利益の成長率を使った算定方法を調べて、実際に計算してみるなどです。
✔ 経済の大まかなサイクルと参加者のサイクルを考える
経済が好景気なのか、不景気なのか等のどのサイクルにいるのかを調べてみる。また、株式の売り手と買い手のサイクルで、どちらが優位なのかなどを見ると本質的価値と価格の比較に役に立ちます。
✔ 複数のシナリオを想定し、リスクコントロールを準備する
自分の予想通りにいかなかった場合の損害と、損害を回避するための施策を準備しておきましょう。こうすることで、株価をあまり気にせず、ゆっくり眠れます。
この本はどんな人におすすめ?
📌 インデックス投資などを経験済みの中級者
既にある程度市場の仕組みを理解済で、もう少し高いリターンとリスクコントロールをやりたい方には、最適です。
📌 将来に向けて資産形成を考える会社員や社会人
仕事をしながら、ある程度リスクを取って資産を増やしたい人や個別株に挑戦したい方にとって、この教えは役に立ちます。
まとめ:賢い投資家の隠れた常識を手に入れる
『投資で一番大切な20の教え』は、投資のリスクに関する考え方を根本から変えてくれる本です。リターンを追求するのではなく、リスクをコントロールするディフェンシブな投資家を目指すことで、個人投資家が市場で生き残る方法を教えてくれます。
さて、いかがでしたでしょうか?
ぜひ個別株に挑戦したいと考えている方、挑戦前に読んでみると、大きな戦略が描けるかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。良い一日をお過ごしください!
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